根管治療の被せものの費用は?保険適用と適用外それぞれ紹介
監修者情報
- 国際インプラント学会認定医
- 国際口腔インプラント学会
- 顎咬合学会認定医など
はじめてお越しいただく方は、歯医者に対して不安をもたれているかもしれません。
当院は常に患者様を第一に考え、不安を取り除き安心して治療をお受けいただきたいと考えています。
まずはカウンセリングを行いますので、お気軽にお口のお悩みをお聞かせください。
歯の神経まで虫歯で侵されてしまうと、根管治療といって歯の神経をとり、消毒をする治療が必要となります。
根管治療では、歯を削って処置を行うため、処置後は被せものをして終了となります。
奥歯であれば保険適応になる銀歯などの金属歯でも気にしないという方も多いのですが、見える前歯などの部分には通常の歯と同じような色の被せものをしたいと考える方もいらっしゃいます。
しかし、銀歯以外は保険適応外なのでは?という思いから、費用が気になるところです。
この記事では、被せもの(クラウン)の費用相場と特徴、根管治療時の注意点をご紹介します。
根管治療で使用する被せものの費用が気になるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
被せもの(クラウン)の費用相場と特徴
虫歯の進行が進み、歯を削る量が多くなると詰めもの(インレー)ではなく被せもの(クラウン)をする処置が必要となります。
ここからは、被せもの(クラウン)の費用をご紹介します。
【保険】硬質レジンジャケット冠
被せる歯全体が硬質のレジンで製作されているものです。保険適用となるため1本4,000円~7,000円ほどで治療が可能です。
硬質レジンジャケット冠のメリットやデメリットは以下となります。
【メリット】
・白いため他の歯に馴染む
・金属アレルギーの心配がない
【デメリット】
・唾液や飲食物の影響で変色しやすい
・慢性的に歯肉が腫れることがある
・歯を削る量が多い
歯の色と馴染みやすく、金属アレルギーの心配がないのがメリットである硬質レジンですが、詰めものと同様に時間が経つと変色してしまうことがあります。
また、硬質レジンジャケット冠の保険適応範囲は、前歯、小臼歯、犬歯のみとなっており、奥歯には適応されません。
【保険】硬質レジン前装冠
金銀パラジウム合金の被せものの表面に、レジンの材料を盛りつけたもので、1本5,000円~8,000円程度となります。
硬質レジン前装冠のメリットやデメリットは以下となります。
【メリット】
・強度がある
・色が白いため他の歯と馴染む
【デメリット】
・裏側に金属が見える
・唾液や飲食物の影響で変色しやすい
・金属が溶けたり、金属アレルギーを引き起こしたりすることがある
こちらも硬質レジンジャケット冠と同様、保険適用の範囲は前歯、小臼歯、犬歯までとなります。
保険適用範囲内での治療が可能ですが、裏側に金属が見えてしまうことや、金属アレルギーの心配があることがデメリットとなります。
【保険】銀歯
被せもの自体が金属でできている銀歯は、1本4,000円~6,000円程度で治療ができます。
銀歯のメリットやデメリットは以下となります。
【メリット】
・丈夫で割れにくい
・咬む機能が回復しやすい
【デメリット】
・見た目がよくない
・金属が溶けたり、金属アレルギーを引き起こしたりすることがある
・銀歯の下が虫歯になりやすい
銀歯の被せものは奥歯への治療によく用いられるのですが、丈夫で割れにくいという特徴がある反面、金属アレルギーの心配や、銀歯と歯の間に徐々に隙間ができて虫歯になりやすいというデメリットがあります。
金属アレルギーは突然発症することもあるため、今は症状がないからと安易に銀歯を選択するのは危険なケースもあります。
【保険外】ジルコニアセラミック
ジルコニアとは二酸化ジルコニウムのことで、人工ダイヤモンドともいわれるほど強度と耐久性に優れている素材です。
こちらは保険適用外となるため、費用相場は80,000円~150,000円程度となります。
ジルコニアセラミックのメリットやデメリットは以下となります。
【メリット】
・奥歯にも使用可能
・割れたり欠けたりする心配がない
・金属アレルギーの心配がない
・歯垢がつきにくい
【デメリット】
・オールセラミックに比べると色のバリエーションが少ない
中がジルコニアで外がセラミックというジルコニアセラミックは、身体にも優しい素材で金属が溶けだすということがないため、金属を使用することによるリスクを回避できます。
強度も強いため、奥歯などの食いしばりや歯ぎしりが気になる方でも安心して使用することができます。
【保険外】メタルボンドセラミック
中が金属で表面がセラミックのメタルボンドセラミックは、費用相場が80,000円~150,000円程度となります。
メタルボンドセラミックのメリットやデメリットは以下となります。
【メリット】
・強度が強い
・見た目がよい
・治療法として確立されている
【デメリット】
・金属によるアレルギーの可能性がある
・オールセラミックに比べると色が自然ではない
・裏側から金属が見える可能性もある
メタルボンドセラミックは、オールセラミックよりも長く使用されてきたもので、歴史があるため治療法として確立されているというメリットがあります。
その反面、内側が金属でできているため金属アレルギーの可能性は否定できず、使用する金属によっては、銀歯と同じようなデメリットを感じることもあります。
【保険外】ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、レジンにセラミックの粉末を混合した素材で、費用相場は40,000円~80,000円程度です。
ハイブリッドセラミックのメリットやデメリットは以下となります。
【メリット】
・レジンよりも変色しづらい
・自然な色で作製できる
・セラミックよりも安価
【デメリット】
・メタルボンドセラミックなどに比べると透明感が劣る
・長期的に使用すると変色する可能性がある
ハイブリッドセラミックはレジンを使用しているため、ほかのセラミック素材に比べて安価で治療を行うことが可能です。
しかし、他のセラミック素材に比べるとレジンの部分が変色してしまうことがあるため、着色や黄ばみが気にならない部分に使用するのがおすすめです。
根管治療時の注意点
根管治療は虫歯が歯髄まで進行してしまった際に行う治療で、治療回数がかかることや食事に気を付けることが必要となります。
ここからは、根管治療時の注意点をご紹介します。
仮蓋をしているときの食事に気を付ける
根管治療は何度かに分けて行われるため、治療中に仮蓋をして終了となる日もあります。
仮蓋は根管内への細菌の侵入を防いだり、歯が割れるのを防いだりする役割がありますが、治療直後に仮蓋をしている歯で食事をしてしまうと、外れてしまう可能性があります。
そのため、治療後30分程度は食事を控える必要があることを覚えておきましょう。
治療回数が多くなることを把握しておく
根管治療では、歯髄を取り除き消毒する作業を何度かに分けて行います。初回の場合は2~3回程度、再発の場合は5回程度通院が必要となることを把握しておく必要があります。
途中で根管治療をストップしてしまうと、抜歯をしなければいけない状態になってしまうこともあるため、治療を長引かせないためにも医師から指定さえたタイミングで歯科医院に通うようにしましょう。
根管治療の治療回数について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
→根管治療の回数は平均何回くらい?治療中の5つの痛みと対処法を紹介
全身の健康管理をする
根管治療中、ストレスや栄養不足、疲れなどが全身に起こると、それがきっかけとなり歯髄の状態が悪くなって痛みが強くなることがあります。
そのため、ストレスを溜めないようにすることや、栄養バランスのとれた食事をすることを心がけましょう。
炎症が激しくなると膿が溜まったり、ほかの部分に炎症が広がってしまったりするため、全身の健康管理には気を付ける必要があります。
痛みがある場合は歯科医院へ連絡する
根管治療中や治療後、神経を取り除いてしまった状態でも、歯がしみることがあります。万が一、歯がズキズキと痛むときや我慢できないほどの痛みがあるというときは、必ず治療をした歯科医院へ連絡するようにしましょう。
夜中などに痛みが発生した場合は、応急処置として痛み止めを服用して様子を見ることをおすすめします。
まとめ
被せもの(クラウン)の費用相場と特徴をご紹介しましたが、参考になりましたか?
保険で行える治療には限界があり、デメリットとして金属アレルギーや見た目の問題などを感じる方もいるため、歯科医師とよく相談して治療方法を決めるようにしましょう。
初台から徒歩1分の場所にある「内藤歯科」では、患者さまのライフステージや症状に合わせて治療計画を立案しております。
さまざまな角度から検討を重ねた治療結果を提案する「内藤歯科」で、ぜひお口の中のお困りごとをご相談ください。