親知らずは埋まっていても腫れを引き起こす!治療法や抜歯する方法を紹介
監修者情報
- 国際インプラント学会認定医
- 国際口腔インプラント学会
- 顎咬合学会認定医など
はじめてお越しいただく方は、歯医者に対して不安をもたれているかもしれません。
当院は常に患者様を第一に考え、不安を取り除き安心して治療をお受けいただきたいと考えています。
まずはカウンセリングを行いますので、お気軽にお口のお悩みをお聞かせください。
親知らずは腫れたり痛みがあったりすることで抜歯を検討することが多いですが、実は埋まっていて患者さん自身が親知らずの存在に気が付いていないというケースもあります。
歯茎の上に生えていると虫歯や歯周病の原因になることもあり、歯科医院から抜歯を進められることもありますが、埋まっている親知らずは安全なのでしょうか?
この記事では、親知らずが埋まっている状態についてと、腫れて痛いときの症状、埋まっている親知らずが腫れたときにどのような治療を行うかをご紹介します。
埋まっている親知らずについて心配事があるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
親知らずが埋まってる状態は放置しても大丈夫?
埋まっている親知らずとは口腔内に歯冠部が露出していない状態で、患者さん自身が気が付いていないことも多いです。
まずは、埋まっている親知らずについて詳しくご紹介します。
埋まっている親知らずはレントゲンで発見される
埋まっている親知らずは腫れたり痛んだりという症状がなければ、レントゲンで発見されることが大半です。
歯列の一番奥に位置するため、パノラマエックス線などの広範囲で撮影できるレントゲンでないと見つけるのが難しいケースもあります。
虫歯や歯周病の治療で歯科医院を訪れたときに、レントゲンによって親知らずが埋まっていることに気が付き、治療をするか検討するという方も多いです。
腫れたり痛みを感じたりすることもある
歯茎の中に埋まっている親知らずは、手前の歯の歯根を吸収させたり、嚢胞などを引き起こしたりすることがあります。
歯の根は急激な移動によって溶かされてしまうことがあります。埋まっている親知らずが手前の歯を押すことで、押されている歯の根が溶けて気が付かないうちにグラグラと不安定な状態になってしまうこともあるのです。
嚢胞とは、身体の中に生じた病的な袋状のものを指し、親知らずの歯冠の周りにできるものは含歯性嚢胞(がんしせいのうほう)といいます。
歯が発生する組織の上皮から生じ、痛みがないことがあるためレントゲン撮影によって嚢胞が判明することがあります。
このように、埋まっている親知らずが原因で、歯茎が腫れたり痛みを感じたりすることがあり、その場合は痛みを和らげるために対処する必要があります。
大きな問題がなければそのまま抜歯をしなくてもよいケースもありますが、レントゲンでしっかり確認する必要があるため、自己判断せずに歯科医師の判断を仰ぐことをおすすめします。
放置しても大丈夫なケース
埋まっている親知らずを放置しても大丈夫なケースは、骨の中で他の歯を圧迫していないもの、痛みや違和感がないものです。
検査によって親知らずが発見された際に、他の歯にどのような影響を及ぼしているか確認し、影響がなく痛みもなければそのまま抜歯をしなくても大丈夫でしょう。
しかし、他の歯を圧迫していて危険な場合や、痛みや疼き、違和感があるという場合は抜歯する必要があります。
歯科医院でよく相談し、抜歯が必要か不要か、抜歯をするリスクやしないリスクなどの説明を受け、判断することをおすすめします。
親知らずが腫れて痛いときの症状
親知らずが原因で歯茎が痛いときは、以下のような症状が現れます。
・周囲の歯肉が腫れる
・強い痛み
・発熱する
・歯肉の腫れや痛みで物を咬めない
・物を飲み込めない など
唾液中の細菌が親知らずの周囲に感染することを智歯周囲炎といい、強い痛みや腫れなどが生じて物を咬めなかったり、飲み込めなかったりすることがあります。
また、炎症を起こすことによってリンパ腺が腫れて全身に影響を及ぼし、発熱して微熱が続くことも。
このような症状が出たら、虫歯や歯周病が原因の場合もあれば親知らずが原因の場合もあるため、歯科医院を受診するようにしましょう。
親知らずが原因で歯茎が腫れたときの治療法
親知らずが原因で歯茎が腫れてしまったときは、まずは炎症を抑える処置をしてから治療をすすめていきます。
ここからは、親知らずが原因で歯茎が腫れたときの治療法をご紹介します。
炎症を抑える処置をする
歯茎の炎症が強く、口を開けることが困難な場合もあるため、まずは炎症している部分を洗浄し、抗生物質の軟膏を塗布するなどの処置をします。
同時に抗生剤や消炎鎮痛剤を服用し、痛みや腫れを改善させていきます。
軽症であればこの処置をするだけで治りますが、親知らずがある限り疲労時などに炎症を繰り返す可能性があるため、その後の処置を検討する必要があります。
炎症が落ち着いたら抜歯をする
抜歯をする際は炎症があると難しいため、まずは炎症を抑えて、体調を整える必要があります。
前述したように、親知らずがある限り炎症を繰り返すことが考えられるため、その都度腫れや痛みを改善させるよりも、埋まっている親知らずを抜歯してしまうほうがよいでしょう。
埋まってる親知らずを抜歯する方法
埋まっている親知らずの抜歯は以下のような手順で行われます。
1.麻酔
2.歯肉切開剥離
3.親知らずを分割して摘出する
4.縫合
5.止血
親知らずの上に被っている歯肉を、骨と結合している歯肉の範囲の中で切開剥離して、分割して抜歯します。
まっすぐ生えている親知らずは引き抜くことができますが、埋まっている親知らずは引き抜くことが難しいため、細かく分けながら摘出していくのです。
患部を早く治癒させるために縫合し、止血すれば埋まっている親知らずの抜歯は終了となります。
親知らずを抜歯したあとの注意点
親知らずを抜歯したあとは歯科医師から言われるアフターケアを怠らないようにし、注意点に気を付けて過ごす必要があります。
ここからは、親知らずを抜歯したあとの注意点について詳しくご紹介します。
指示に従って圧迫止血をする
圧迫止血は、ガーゼを咬んで傷口を圧迫して止血する方法です。傷の状態によって時間は異なるため、歯科医師の指示に従って圧迫止血をするようにしましょう。
圧迫止血をすることで、傷口にかさぶたができて出血が止まります。
万が一、30分以上経っても出血が止まらないという場合は、すぐに抜歯を行った歯科医院へ連絡するようにしましょう。
痛み止めを飲む
抜歯の際に麻酔を使用しますが、その麻酔は3時間程度で切れてしまいます。麻酔が切れたあとは徐々に痛みが増してくる可能性もあります。
そのため「少し痛くなってきた」と感じた時点で処方されている痛み止めを飲むようにしましょう。
本格的に痛みが強くなってくると、なかなか痛み止めが効かず辛い思いをすることになります。
個人差がありますが、痛みのピークは24時間~3日程度とされているため、3日以上激しい痛みが続くような場合は、歯科医院へ連絡しましょう。
喫煙や飲酒、激しい運動を控える
血液の循環を良くする飲酒や、毛細血管を収縮させて治癒を遅らせるタバコは、なるべく控えるようにしましょう。
また、激しい運動や入浴などで血行が良くなると、痛みや出血の原因となるため、当日の激しい運動や入浴は控えてシャワーで済ませるなどの対応が必要です。
指や舌で触らないよう気を付ける
縫合した部分が気になってしまうこともありますが、指や舌で傷口を触ってしまうと菌が入り込んでしまい、感染を引き起こす可能性もあります。
かさぶたは無理に取ってしまうと傷口が露出してしまいます。
気になっても傷口を触らず、清潔に保つことを心がけましょう。
歯磨きをする際は、術後1週間程度は抜歯をした部分に歯ブラシが当たらないよう気を付けましょう。
腫れについて
切開する際に、付着歯肉を超えて切開剥離した場合は術後に腫れが生じます。
腫れのピークは3日間ほどで、1週間ほどで消失していきます。処置を行う前段階で腫れるかどうかを確認し、顔が大きく腫れてしまう場合はその後の予定を調整する必要があることを覚えておきましょう。
まとめ
親知らずが埋まっている状態についてと、腫れて痛いときの症状、埋まっている親知らずが腫れたときにどのような治療を行うかをご紹介しましたが、参考になりましたか?
埋まっている親知らずは、痛みや腫れがなく、周囲の歯に影響を及ぼしていなければ抜歯をしなくて大丈夫なケースもありますが、歯科医院でレントゲンの確認などをしっかり行う必要があります。
また、親知らずが原因で歯茎が腫れてしまった場合は、そのままにしておくと炎症を繰り返すことが考えられるため、炎症を抑えてから抜歯をする必要があります。
埋まっている親知らずは分割して取り出す必要があるため、大掛かりな手術だと考えられることもありますが、経験豊富な歯科医師に任せることで安心して治療を受けられます。
初台から徒歩1分の場所にある「内藤歯科」では、さまざまな認定資格をもった院長が難しい症例にも対応させていただきます。
埋まっている親知らずでお悩みの方は、患者さま第一の精神で診療を続ける「内藤歯科」までぜひご連絡・ご相談ください。