根管治療後に痛いのはいつまで続く?痛む原因や対処法を紹介

監修者情報

院長:内藤 嘉彦

<保有資格>

  • 国際インプラント学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会
  • 顎咬合学会認定医など

<自己紹介>

はじめてお越しいただく方は、歯医者に対して不安をもたれているかもしれません。
当院は常に患者様を第一に考え、不安を取り除き安心して治療をお受けいただきたいと考えています。
まずはカウンセリングを行いますので、お気軽にお口のお悩みをお聞かせください。

根管治療 痛い

根管治療とは、歯の根っこの中にある感染物質や腐敗物質をきれいに取り除く治療です。

歯の根っこのことを専門的には「根管」といますが、根管は構造自体が非常に複雑で、治療には高度な技術が必要とされています。

根管治療を行うのは、虫歯が神経の通っている歯髄にまで達し、炎症や感染を起こしている場合です。この状態になると、患者さん自身も歯痛を感じるケースが多く、ときには夜寝れないくらいの激痛を伴うことも。

また根管治療は、個人差はありますが、激しい痛みを伴う可能性のある治療です。

治療前の痛みは、神経や炎症部分を取り除くことでほとんどの場合治ります。しかし、歯の神経に関わる処置であるため、多少なりとも体に負担がかかり、治療後も痛みを感じる可能性もあるので注意が必要です。

この記事では、根管治療にかかる期間と治療後に痛い場合の原因、対処法についてご紹介します。根管治療後の痛みが気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

根管治療にかかる期間

根管治療 痛い

幼い頃に歯科医院で痛い思いをした方や、仕事や育児が忙しくてなかなか受診できない方の多くは、痛みが出て我慢ができなくなってから歯科医院を受診されます。

そうなると、虫歯が神経にまで達しているケースも多く、歯の神経を抜いて炎症部位を取り除く根管治療が必要になります。

では、根管治療には具体的にどのくらいの期間がかかるのでしょうか。

初回の場合

はじめて神経を抜く「抜髄(ばつずい)」を行う歯は、比較的早く治療が終わります。平均的には、1根につき2~3回程度で治療を終えられるケースが多いです。

一般的には、1週間に1度くらいのペースで消毒に通い、詰め物をして蓋をするところまででおよそ2か月から3か月くらいが目安となるでしょう。

一般的には、1週間に1度くらいのペースで消毒に通い、詰め物をして蓋をするところまででおよそ1か月から1か月半くらいが目安となるでしょう。

ただし、神経を取り除いた後の根管内の予後がよくない場合は、もう少しかかる可能性もあることを知っておきましょう。

再発の場合

根管治療では、初回の治療ですべての炎症部位が取り除けなかったり、被せ物の隙間から菌が入り込んだりしたことによって、炎症が再発してしまう可能性もあります。

その場合、再度根管治療を受け直さなければいけないのですが、2度目以降の治療は初回よりも根管の様子がさらに複雑化しているため、技術のある歯科医師でも治療に時間がかかるといわれています。

具体的には5回程度通院し、入念に消毒を行ってから詰め物をして蓋をすることになるでしょう。

炎症が再発して再度根管治療が必要になった場合は、消毒をしていてもなかなか根管内がきれいにならず穴を塞げないケースもあります。その場合は、できるだけ抜歯をしなくて済むように根気強く消毒を続けるため、半年以上歯科医院へ通うことになるかもしれません。

根管治療後に痛い場合の原因

根管治療 痛い

一般的に、根管治療後の痛みは3日程度でほとんどなくなるといわれています。根管内部や歯周組織、歯根の先端の膿などによって痛みが生じていた場合も、膿を出したり炎症が治ったりすると、痛みは自然と軽減するでしょう。

しかし3日以上経過しても痛みが治まらない、むしろ激しくなっているなど、日常生活に支障が出てしまうようであれば、なんらかの原因により痛みが生じていると考えられるので注意が必要です。

ここではまず、根管治療後に痛い場合の原因を5つご紹介します。

感染物質の取り残しによる根尖性歯周炎

根管治療後の痛みとしてもっとも多いのが、「根尖性歯周炎」という疾患です。

根尖性歯周炎とは、根管の中の細菌が歯の周辺組織にまで入り込んでしまう状態で、歯根の先の部分で病巣を作ります。

以下は、根尖性歯周炎の症状の例です。

・咬んだときに咬合痛がある
・痛みが重篤
・歯茎が腫れている
・歯茎から膿が出る

根尖性歯周炎の場合、炎症を起こしているのが歯の神経ではなく歯の周辺の組織であるため、歯の神経を取っていても痛みを感じます。

神経が残っているために起こる残髄炎

残髄炎とは、根管治療で歯髄を除去した際に、除去しきれなかった歯髄が炎症を起こした状態のことです。残念ながら、精度が低い根管治療を受けた場合によく起こります。

以下は、残髄炎の症状の例です。

・ズキズキと激しく痛む
・咬んだときに痛い
・違和感がある

抜髄を行ったにもかかわらず、歯の痛みを感じる場合には残髄炎である可能性が高いです。歯の神経は非常に細く、先端が枝分かれしているため、器具を入れられないケースも稀に存在します。その場合、神経を一部取り残してしまう可能性も考えられます。

免疫反応による痛み

根管内の感染物質が取り除かれると、免疫反応が活発になり、蓄積された膿を外に出そうとして一時的に痛みや腫れが生じることもあります。

また、歯根は体の中とつながっているため、歯根内の細菌が一時的に体の中へと入り込み、免疫反応が生じる可能性も。

以下は、免疫反応による症状の特徴です。

・歯がシクシク痛む
・歯の浮く感じがする
・歯茎が腫れる

いずれも根管治療の成功率に影響はないとされていますが、症状がある場合は主治医に伝えるようにしましょう。

歯根破折による痛み

根管治療後の歯は、歯質が弱くなってしまうため、過度の力がかかってしまうと歯根が折れたり割れたりする可能性があります。これを歯根破折といいますが、歯が折れたり割れたりしたときに被せ物が破損して歯根部分に細菌が侵入してしまうと、以下のような症状が現れる可能性もあるので注意が必要です。

・歯茎の腫れ
・歯茎の痛み
・歯茎から膿が出る
・咬んだときに違和感がある

はじめは咬んだときの違和感や痛み、打診痛くらいしかありませんが、時間の経過とともに症状が現れます。

咬み合わせの不調

根管治療では、歯髄を取り除いた後にクラウンという被せ物を被せて穴を塞ぎます。その際、被せ物の高さが合わず、咬み合わせが大きくズレてしまうと、治療後に痛みを感じてしまうことも。

咬み合わせの不調が起こると、以下のような症状が出る可能性もあります。

・咬んだときに痛む
・肩こり
・首の痛み

歯根の周りには、ものを咬んだときに硬いかやわらかいかを判断する「歯根膜」というクッションの役割を担っている部分があります。咬み合わせがずれると、歯根の先からその歯根膜に炎症が伝わってしまい、咬んだときに痛みが生じてしまうのです。

肩こりや首の痛みは、根管治療後3ヶ月から半年後くらいに出てくるケースが多いので、歯の治療が原因だと気づく方は非常に少ないです。

根管治療後に痛い場合の対処法

根管治療 痛い

根管治療後は、個人差はありますが歯や歯茎の痛み、違和感などが起こることもあります。

痛みが生じると「せっかく治療をしたのになぜ?」「いつまで続くの?」と不安になってしまいますが、しっかりと対処すれば必ず痛みは治ります。

以下は、根管治療後に痛い場合の対処法です。

・体温が上昇するようなことは避ける
・処方された化膿止めや痛み止めを我慢せずに飲む
・歯科医院を受診する

歯科医院では、根管治療後に化膿止めや痛み止めを処方するところがほとんどです。必要に応じて抗生剤を処方することもありますので、歯科医師の指示通りに服用してください。

また、飲酒や激しい運動、入浴などは体温が上昇し、痛みが増す可能性もあります。安静にして過ごすようにしましょう。

それでも痛みが治まらない、ひどくなるなどの場合は、できるだけ早く歯科医院を受診し、適切な処置を行ってもらうようにしてください。

まとめ

根管治療にかかる期間と治療後に痛い場合の原因、対処法についてご紹介しました。

根管治療は、治療中麻酔を使用して行うため、痛みを感じることはありません。しかし、すべてを無痛で行うことはできませんし、治療後に痛みが生じることもあります。

痛みが怖いからといって治療を途中でやめてしまうと、さらに重篤な症状を引き起こす可能性もあるので、しっかりと治しきることが大切です。

治療後の痛みには、必ず原因があります。軽い痛みであっても定期的、もしくは不定期に続くようであれば、迷わず歯科医院へ相談するようにしましょう。

初台駅から徒歩1分のところにある「内藤歯科」では、患者様が生涯にわたって歯の健康を維持できるように、症状の再発の防止や予防に力を入れております。

根管治療には、より治療に確実性を持たせるための方法を採用し、再び菌が繁殖して炎症が起こるなどの状態を回避します。

歯科医院が苦手な方でも治療を受けていただけるような配慮もいたしますので、ぜひ一度「内藤歯科」までご相談ください。

 

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