虫歯?歯周病?歯茎が腫れる原因と自宅でできる応急処置
監修者情報
- 国際インプラント学会認定医
- 国際口腔インプラント学会
- 顎咬合学会認定医など
はじめてお越しいただく方は、歯医者に対して不安をもたれているかもしれません。
当院は常に患者様を第一に考え、不安を取り除き安心して治療をお受けいただきたいと考えています。
まずはカウンセリングを行いますので、お気軽にお口のお悩みをお聞かせください。
歯茎に違和感がある、歯茎が痛いと感じたときに、鏡で確認をしたら歯茎が腫れて赤くなっているということがあります。
歯茎が腫れる原因はさまざまで、虫歯が原因のケース、歯周病が原因のケースなど、それぞれの場合によって治療方法は異なります。
歯茎の腫れは歯科医院で治療をする必要があることがほとんどですが、忙しくてすぐに歯医者に行けないというときは自宅で応急処置をして様子を見てみましょう。
この記事では、歯茎が腫れる原因と、歯茎が腫れたときに自宅でできる応急処置の方法をご紹介します。
歯茎の腫れや痛みにお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
虫歯?歯周病?歯茎が腫れる原因
歯茎が腫れているときは、一般的には歯周病を疑いますが、実は歯周病以外にも歯茎が腫れる原因が存在します。
まずは、歯茎が腫れるさまざまな原因をご紹介します。
不可逆性歯髄炎
歯は、外側からエナメル質、象牙質、歯髄(神経)で成り立っていますが、歯髄炎は、虫歯が歯髄にまで達している状態です。
歯髄炎のうち、歯髄を除去しなくても回復する余地がある状態を可逆歯髄炎、歯髄を取り除かなければ治らない状態を不可逆性歯髄炎といいます。
不可逆性歯髄炎になると、歯茎の腫れ以外にも以下のような症状が出ます。
・冷たいものや熱いものがしみる
・咀嚼時に痛みがある
・何もしなくても痛む
歯髄炎は放置することで神経が死んでしまうため、一見痛みなどがなくなり虫歯が治ったように見えますが、感染した細菌はそのまま歯髄や歯の内部に停滞して症状はさらに進行し、歯髄が腐敗して口臭の原因となることもあります。
治療は抜髄(神経を取り除く)を行う根管治療が行われます。根管治療について詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
根尖性歯周炎
根尖性歯周炎(こんせいせいししゅうえん)は、歯髄炎を放置して歯髄が死んでしまったあとにさらに放置することで、歯の内部にある細菌によって歯根の先端に炎症が起こり、膿が溜まっている状態です。
根尖性歯周炎は歯茎が腫れる以外にも以下のような症状が出ます。
・歯茎から膿が出てくる
・咀嚼時の違和感や痛み
・何もしていなくても痛い
・歯がグラグラ揺れる
・顔が腫れる
神経が死んでいても、歯の周囲の骨などの組織が炎症を起こすため痛みを感じます。治療は感染根管治療といい、根管内の感染源をきれいに取り除き、きれいになった歯の中へ薬を詰めかぶせ物をしますが、症状によっては抜歯が必要となることもあります。
歯根破折
歯根破折とは、歯の根の部分である歯根が割れてしまったり、かけてしまったりすることをいいます。
歯根が割れる原因は以下のようなものです。
・神経をとって長期間経った歯
・歯ぎしりやくいしばり
・歯根と骨の癒着
歯根破折のほとんどは、神経を取り除いた失活歯で起こります。感染根管治療を繰り返した歯や歯の土台にメタルコアが入っている場合は、歯根破折が起こる可能性が高いとされます。
また、神経をとってから長期間経過すると、歯の水分量が少なくなることで割れやすくなります。
歯根破折の治療は、歯茎が腫れているほど大きく破折している場合、亀裂の中の菌が歯茎の中に入り炎症を起こしている状態なので、ほとんどが抜歯治療となります。
歯周病が進行している
歯周病は細菌の感染によって歯の周りの歯茎や骨が溶けてしまう病気です。歯と歯肉の境目で細菌が停滞して炎症を起こしますが、ほとんどの場合痛みを感じることがないため、歯茎が腫れて痛いと感じたことではじめて歯周病だと自覚するケースもあります。
歯周病は歯茎の腫れ以外にも以下のような症状がでます。
・歯肉が下がる
・歯がグラグラ揺れる
・歯みがき後に血が出る
歯周病は進行を阻止することで治療を行います。正しいブラッシング方法を学び、プラークコントロールをすること、歯科医院でスケーリングをして歯石や歯垢を除去することにより、歯周病の進行を阻止します。
歯周病の治療について詳しく知りたい方は、こちらのページもご覧ください
智歯周囲炎
智歯とは親知らずのことで、親知らずが横を向いていたり、歯みがきがしづらい位置にあったりすることで細菌が溜まり、体の抵抗力が落ちたときに親知らずの周囲に炎症を起こすことを智歯周囲炎といいます。
智歯周囲炎では歯茎が腫れる以外にも以下のような症状が出ます。
・触ると痛い
・頬を触ると痛む
・顔が腫れる
親知らずの痛みを放置することで、歯の周囲に細菌がまわり、全身に症状が広がってしまうケースもあるため注意が必要です。
親知らずの周辺に炎症が起こっている場合は、消毒や抗生物質、消炎剤の服用などで症状は緩和しますが、繰り返す恐れがある場合は抜歯の検討も必要です。
親知らずの対処法については、こちらの記事もご覧ください。
歯根嚢胞
歯根嚢胞とは、歯根に袋状の嚢胞ができる病気で、初期段階では痛みなどがなくレントゲンをとったことで気が付くケースが多い症状です。
治療をしないで放置していることで膿が袋の中に溜まっていき、徐々に大きくなると周辺の神経を圧迫して痛みが生じます。
神経が死んでしまった歯や、根管治療によって神経を抜いた歯に細菌が繁殖することで起こりやすく、長引くと歯根を溶かしてしまう可能性があることから、早期治療が必要です。
アフタ性口内炎
白っぽく境界線のはっきりした腫瘍で、周りが赤くなっている状態がアフタ性口内炎です。
アフタ性口内炎の大きな原因は、免疫力の低下といわれているため、ストレス、寝不足、栄養状態などが関わっています。
さらに細菌やウイルスが感染することでも症状がでることがあり、治療はビタミン剤の投与やステロイド剤の投与が行われるのが一般的です。
歯茎が痛いときに自宅でできる応急処置
歯茎が腫れて痛いと感じたら、歯科医院で治療をすることが必要となりますが、歯科医院に行くまでの時間に痛みがつらいときには、自宅で応急処置をしましょう。
ここからは、歯茎が痛いときに自宅でできる応急処置をご紹介します。
痛み止めを飲む
あまりにも痛みがひどく我慢できないときは、処方されたものでも市販されているものでもよいため痛み止めを飲むようにしましょう。
痛み止めは胃腸を刺激しやすいため、用法、用量を守って使用することをおすすめします。
患部を冷やす
患部が熱を持っている場合は、痛い場所を冷やすと症状が落ち着くこともあります。
ただし、冷たすぎる氷で冷やすのではなく、保冷剤をタオルに巻く、水で濡らしたタオルで冷やすなど、冷えすぎないよう注意が必要です。
口内をきれいにする
とくに虫歯が原因で腫れの症状が出ている場合は、口内が不衛生な状態だと症状が悪化してしまう可能性があります。
食後の丁寧な歯みがきやうがいを心掛け、必要であればフロスや歯間ブラシを使用して歯の清掃を行いましょう。
また、洗口液を使用する場合は患部に刺激を与えないように、アルコールが入っていないものを選ぶことをおすすめします。
生活習慣を整える
虫歯や歯周病が悪化して歯茎が腫れているときは、以下のような点に注意して生活しましょう。
・間食を控える
・糖分を摂りすぎない
・喫煙をしない
・ストレスをためすぎない
食事をする回数が多くなることで、歯に歯垢が溜まりやすくなります。また、糖分はミュータンス菌などの虫歯菌のえさとなるため、バランスのとれた食生活を心掛けるようにしましょう。
たばこは歯周病のリスクを高めるとされているため、歯が腫れているときは禁煙することをおすすめします。
ストレスが溜まったり体の免疫力が落ちたりすることで、炎症を強めてしまうことがあるため、日ごろからストレスを溜めすぎないよう気をつけるようにしましょう。
まとめ
歯茎が腫れる原因と、歯茎が腫れたときに自宅でできる応急処置の方法をご紹介しましたが、参考になりましたか?
歯茎が腫れる原因は、虫歯や歯周病が進行して悪化してしまった状態で、自宅で応急処置をすることはできても治癒することはありません。
そのまま放っておくことで症状が進行してしまう可能性もあるため、早めに治療をはじめることをおすすめします。
初台から徒歩1分の場所にある、開院21年の「内藤歯科」では、国際インプラント学会認定医である院長がさまざまな難症例にも対応させていただきます。
患者さま一人ひとりのライフステージやご事情、ご要望に合わせて治療計画を立案するため、無理なく通院していただけます。
新型コロナウイルス対策にも取り組んでおり、安心してご来院いただける環境です。
歯茎の腫れにお悩みの方は、患者さまの立場に立って最適な治療を提供させていただく「内藤歯科」までぜひご連絡・ご相談ください。