歯がしみるのはなぜ その5

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歯がしみる場合の2つ目は、

根の付け根部分のエナメル質がはがれて、根面が露出することにより、過敏になるケース。でしたね。これについて、今回は対策を説明したいと思います。

対策方法としては、2点あります。

はがれたエナメル質をセメントで補修して、物理的刺激の波及を食い止める方法と、原因となった、咬合力の側方力をコントロールする方法です。

ただし、この咬合力の側方力のコントロールは、意外と厄介です。

永久歯が萌出完了後には、通常側方力が犬歯に集中して、後方の歯牙にはあまりかからないことが多いのですが、長年この犬歯を酷使すると、中には数ミリ単位で削り取られてしまい、結果として、後方の歯牙に側方力が移動していきます。しかし、この後方の歯牙は、側方力に抵抗できるような歯根の長さ太さがありませんので、咬合のたびに、歯牙が側方に揺さぶられることになります。そのため、エナメル質が、はがれるという事態が生じます。

このような事態に側方力のコントロールのために、「スプリント」という一種のマウスピースを作成し、夜間就寝中の側方力をコントロールすることがあります。

このマウスピースの使用により、知覚過敏や、歯牙の疼痛や、歯肉の腫脹、あるいは顎関節の疼痛など、側方力の異常作用により生じる様々な疼痛を、緩和させることがあります。

来院された知覚過敏でお困りの患者様に、マウスピースのお話をはじめからしても、なかなかご理解いただけないことが多いものですが、知覚過敏とマウスピースには、このような関係があり、知覚過敏の処置方法としても、有効な方法です。

 

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