歯がしみるのはなぜ その3
初台の内藤歯科では、皆様の役に立つ、歯科情報を発信しています。
歯がしみる場合の1つ目は、
歯肉がやせて、根の部分をカバーしていた歯肉が、下がってしまい、根面が露出してくることにより、過敏になってしまうケース、でしたね。これについて、今回は対応策を説明したいと思います。
下がってしまった歯肉を元に戻すのは困難ですので、歯肉が下がって露出した根面を、鍛えるイメージで対応するのが現実的です。鍛えると申しましても、根面ですので、筋トレをするわけにはいきません。冷、温の温度刺激を緩和している間に、生体が本来持つ防御反応により、歯根表面から、刺激の感受性を持つ歯髄組織を守るために、第二象牙質を髄腔内に作らせます。これが歯髄を温度刺激から守る、防波堤のような役目を担い、知覚過敏を鎮めることになります。この防波堤を作るための時間稼ぎのために、知覚過敏の緩和薬を使用します。歯医者さんでも使用することはできますが、市販のシュミテクトでも、似たような役目は果たせますので、このようなケースには、知覚過敏の薬を使いながら、第二象牙質の生成を待つのが、正解です。この第二象牙質の生成には、通常、数週間から数か月ほどかかかりますので、その間は冷、温などの刺激をなるべく避け、待たなければなりません。その間、第二象牙質の生成までには、通常、凍みたり凍みなかったり、一進一退を繰り返します。「鳴かぬなら、鳴くまで待とう」の精神でじっくり待ちましょう。