なぜ虫歯の治療後に歯が痛くなるの？主な5つの原因と対処法を紹介

虫歯の治療後なのに、歯がズキズキと痛む経験をしたことはありますか？

虫歯菌に感染した歯を削り感染を取り除いた後、薄くなった歯を元の形に修復していくのが基本的な虫歯治療の流れです。

しかし、歯が痛むから歯医者へ行き治療をしてもらったにも関わらず、治療後もズキズキとした歯の痛みに悩まされているという方は決して少なくありません。

この記事では、虫歯の治療後に歯が痛む主な原因と対処法を詳しく解説します。

虫歯の治療後に歯が痛む原因

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虫歯の治療中は麻酔をしているため痛みには気づかないことが多いですが、麻酔が切れた後にズキズキと歯が痛み出したというケースは少なくありません。

前提として、虫歯の治療後も歯が痛いからといって治っていないということはありません。

治療が終わり虫歯菌を取り除いたとしても、さまざまな理由から歯が痛むことはあります。下記の項目では、治療後に歯が痛む原因を解説します。

治療後は神経が敏感になる

虫歯の治療後は神経が敏感になるため、いつもより痛みを感じやすくなります。

虫歯の治療ではタービンと呼ばれる機器を使いますが、その時に生じる振動が神経へダメージを与えます。虫歯が神経に近ければ近いほど、熱や振動は伝わりやすいです。

また、歯の内部にある象牙質部分の虫歯を取り除くと、一時的に神経が反応する場合もあります。神経が原因の痛みは、少しずつ解消されるのを待つしかありません。

治療後の歯は、できるだけ刺激を与えないように安静にしておけば徐々に治まるので、それまでは極端に冷たい物や熱い物は口に入れないように注意してください。

神経が炎症を起こしている

虫歯で溶かされた歯をきれいに取り除いても痛みがある場合は、すでに虫歯菌が神経内部まで入り込んでいる可能性があります。

また、神経の近くまで浸食している虫歯は、神経を弱らせていることがあります。歯の神経がダメージを受けて弱っていると、治療後も歯が染みたりズキズキと痛む場合が多いです。

浸食されて弱っている神経でも、その後の回復を期待しながら簡単には抜きません。しかし、酷く炎症している場合は、神経を抜かなければ改善されません。

詰め物が神経を圧迫している

詰め物が神経を圧迫すると、治療後の虫歯がズキズキと痛くなる原因になります。

虫歯をきれいに取り除いた後は詰め物により削り取った部分を防ぎますが、一部の神経が誤って露出してしまい、その部分に詰め物を入れて神経を圧迫させることがあります。

他にも、銀歯やセラミックなどの詰め物を入れる時に嚙み合わせの調整がうまくいかず、周辺の歯根膜にダメージを与えて痛みを感じる場合もあります。

虫歯を治療した後の詰め物は、患者さんの感覚が主導になり高さを決めていくため、嚙み合わせがどうしても合わない時は気兼ねなく相談するようにしてください。

詰め物で銀歯を使用している

詰め物が銀歯の場合、冷たい物や熱い物を食べると痛くなる原因になります。

保険診療では、詰め物の材質にプラスチックや金属を使います。自費診療で使うセラミックに比べると金属は熱を伝えやすいため、日が浅いうちは刺激で傷みやすい状態です。

通常なら2～3日もすれば痛みはなくなりますが、経過が良好ではない場合は他の原因が考えられますので、かかりつけの歯科医へ必ず相談してください。

神経が取り切れていない

歯の神経を取り除く根管治療の後にズキズキと痛みが生じる場合は、神経が取り切れていない可能性が考えられます。

歯に通じる神経を取り除く根管治療は非常に複雑です。歯の根っこは目では見えない複雑な構造であり、細くて狭い歯の中を隅々まで治療しなければ神経は取れません。

そのため、治療が完了したと思っても、完全には神経が取り切れていない場合があります。

切断された神経の面は強い痛みを感じる部分なので、治療後も歯の根元がズキズキと痛む場合は必ず歯科医へ相談してください。治療をやり直す必要があります。

虫歯の治療後の痛みはいつまで続く？

治療後の歯がズキズキと痛む症状は、一般的には2～3日もすれば落ち着きます。

前述したように虫歯の治療後は神経が敏感であり、詰め物の熱伝導性の高さも相まって染みたりズキズキと痛むことは決して珍しくありません。

ここで注意しなければいけないのは、治療後からの痛みがどのように変化したかです。

治療後の2～3日はズキズキと痛んでいたが、その後は痛みが治まり落ち着いてきたという場合であれば、歯科医へは行かずに様子を見ていて問題ありません。

しかし、痛みが1週間以上も継続して続いている場合は、神経の圧迫や炎症などの可能性が考えられますので、必ずかかりつけの歯科医へ相談するようにしましょう。

繰り返しになりますが、重要なのは痛みがどのように変化したかを把握することです。治療後の数日の痛みであれば気にする必要はありませんので、ご安心ください。

虫歯の治療後に歯が痛くなった時の対処

治療後2～3日だけの痛みはとくに気にする必要はありませんが、どうしても痛みが気になり集中できないという方も多いでしょう。

また、1週間以上も継続して痛みが続いている方も、仕事や家庭の事情ですぐに歯科医で処方してもらえない場合もあります。

もちろん痛みが気になる場合は歯科医へ相談するのが最適ですが、それまでの間に痛みを和らげるための解消法を下記で3つ紹介します。

痛み止めを服用する

どうしても歯の痛みを抑えたい場合は、痛み止めの服用をおすすめします。

たとえば、突然の歯の痛みが気になり仕事に支障をきたしている、ズキズキとした痛みが気になり夜に眠ることができない時は、痛みが和らぐ下記の痛み止めを服用してください。

・ロキソニン

・イブ

・カロナール

・イレノール

・新今治水

痛み止めには「飲み薬」と「塗り薬」の2種類がありますが、歯茎に異常が確認できる時や炎症を起こしている時を除き、基本的には飲み薬を服用しましょう。

飲み薬の中でもとくにおすすめのロキソニンは、歯科医で処方される痛み止めに近い成分が含まれており、30分も待てば効いてくるという即効性も大きな魅力です。

薬局やドラッグストアで気軽に購入できるため、治療後の歯の痛みが気になる方は、事前に購入しておくと安心して生活を送ることができます。

刺激が強い食べ物を口に入れない

虫歯の治療後に歯が痛い時は、刺激が強い食べ物を口に入れないようにしてください。とくに気を付けてほしいのは、下記の食べ物です。

・甘い食べ物（ケーキ、チョコレート）

・辛い食べ物（キムチ、チゲ鍋）

・熱い食べ物

・冷たい食べ物

・柑橘類（レモン、みかん、グレープフルーツ）

強い痛みがある時は、あまり嚙まなくても食べられる「おかゆ」や「豆腐」などがおすすめ。

甘い、辛い、熱い、冷たいといった刺激がある食べ物は、敏感になっている歯への刺激が強すぎるため、避けるようにしましょう。

血液の循環がよくなる行動を控える

身体が温まり血液の循環がよくなると歯の痛みが強くなります。そのため、できるだけ血液の循環がよくなる下記の行動は控えるようにしてください。

・長くお風呂に浸かる

・激しい運動

・飲酒

・タバコを吸う

・血行がよくなる食べ物を口に入れない

お風呂、運動、飲酒、タバコは血行がよくなるため、歯が痛い時はお酒を控える、湯船に浸からずシャワーだけを浴びるなどで対応しましょう。

また、お酢、梅干し、柑橘類、緑茶、ココアなどは血行がよくなる食べ物なので、歯が痛い時は食べるのを避けるようにしてください。

痛みがある歯を触らない

ズキズキと痛む歯は気になってしまい、指や舌で触ってしまう方が多いです。しかし、どれだけ気になっても患部は触れてはいけません。

痛む歯に指で触れてしまうと、付着している細菌が患部に侵入する可能性があります。

ズキズキと痛む歯を触っても痛みが和らぐことはなく、悪化させてしまう可能性の方が高いので、気になっても触らずに放置しておくようにしましょう。

患部を冷却シートなどで冷やす

冷却シートや冷たいタオルで患部を冷やすと、歯の痛みは少しだけ和らぎます。

虫歯の治療後に歯が痛い理由が炎症である場合もあります。炎症を起こすと血液の流れが活発化して神経を圧迫するため、それが痛みの直接的な要因になっている可能性が高いです。

つまり、患部を冷やして血液の流れを落ち着かせることができれば、歯の痛みを抑えることができるというわけです。

とはいえ、冷やしすぎは禁物です。患部を冷やす場合は直接あてるのではなく、冷却シートや冷えピタ、タオルで氷を包むなど、冷やしすぎないように対策してください。

患部を冷やしすぎてしまうと血行が悪くなりますので、治りを遅らせる原因になる可能性があります。

まとめ

虫歯の治療後に歯が痛くなる原因と対処法を紹介しました。

勇気を出して歯科医で治療をしたにも関わらず歯が痛いと、本当に治療が終わっているのかどうか不安になります。しかし、虫歯を取り除けていても治療後は神経が敏感であるため、2～3日間はズキズキする痛みが伴うケースは決して珍しくありません。

また、詰め物で採用される金属は熱伝導性が高いため、慣れていない数日間は熱い食べ物や冷たい食べ物を口へ入れた時に染みたり違和感を感じることも多いです。

2～3日で痛みが引いてくれば心配する必要はありませんが、それ以上続くようであれば、必ずかかりつけの歯科医へ相談してください。

すぐに歯科医へ行けず、その間どうしても歯の痛みを抑えたい場合は、痛み止めを服用し、刺激が強い食べ物や血行がよくなる行動は控えるようにしましょう。

初台駅から徒歩1分の場所にある『内藤歯科』では、常に患者様を第一に考え、不安を取り除きながら安心して治療を受けられる環境を作っています。

インプラント治療の世界的学会「国際インプラント学会」の認定医である院長をはじめ、スタッフ全員が患者様の口の悩みを解決すべく真摯に向き合います。

虫歯を治療した後に歯がズキズキと痛む理由はさまざまな要因がありますので、気になる方は、ぜひ『内藤歯科』へご相談ください。